本屋さんで表紙の少女のイラストが気になって図書館で借りました。逢坂冬馬さんの本です。
第2次世界大戦の独ソの戦いが舞台となります。ソ連のある村。母を戦争で殺された少女が復讐のため狙撃兵の訓練を経て小隊に入り、ドイツ兵へ立ち向かう物語です。
「戦争は女の顔をしていない」。というコトバがありますが、とんでもありません。「男の顔もしたいない」「人間の顔もしていない」。と思うのです。
武器を捨てて、花束を。いがみ合いより笑顔を。
この本に出てくる、少女たちだけの狙撃兵グループ。舞台は戦火に包まれていますが、まるで家族のように、姉妹のように団結して、涙して、闘って。成長して。ページごとに勇ましい映像が思い浮かびました。
読みたくない悲惨な描写もありすが、彼女たちにとってみれば人生であり現実。重い空気を振り払って、明日は空が青くなることを祈ります。そんなキモチにさせてくれる本でした。