book「悪いやつの物語」ちくま文学の森

意地悪女を黙らせる方法

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「悪いやつの物語」ちくま文学の森を読みました。

芥川龍之介、菊池寛、チェーホフ、三島由紀夫、谷崎潤一郎などの短編が収められています。編者は井上ひさし、池内紀など。

その中にアルフォンス・アレーというフランスの作家の短編がありました。「夏の愉しみ」です。
清々しい休日を過ごす内容なのかなと思いました。

ですが、この本に収められているのだから、そんなのんきな内容でないだろう。さわりをご紹介します。

隣人の婆さんに夜も眠れないほど悩まされている隣人が手掛けた悪戯の数々が披露されています。

庭いじりが好きな婆さんへのカタツムリ攻撃。毒ニンジン、うその新聞、見知らぬ人からの電報攻撃。この矢継ぎ早のいじめで婆さんは参ってしまう。そして最後の婆さんの愛猫への攻撃で、婆さんはついに、、、。

仕掛けた当人は笑っている。でもこれからは何を楽しみに過ごすのか。それが一番の疑問です。だって婆さんがいないのだから。嬉しくもあり、寂しくもあり。とはこのと。