「悪戯の愉しみ」アルフォンス・アレーを読みました。
「キス魔」という短編があります。少しご紹介します。
主人公の男は街をぶらつくのが好き。特に好きなのが結婚式に出くわすこと。ただ気になるのは街のどの結婚式にも顔を出している別の男がいる。花嫁にキスしたりして気に食わない。あのキス男は誰だ?

主人公はやがてある娘に惚れて付き合うすることになる。親戚にはお金持ちの叔父さんもいる。ためらうことなく結婚した。
待ちに待った結婚式の当日、会場にあのキス男がいるではないか。主人公は問い詰める。おい、とっとと出ていけと。果たしてその人物は? 正体がわかって、主人公の運命が。
神様の悪戯です。偶然か必然か。
朝、仕事に駅まで歩いていくのですが、逆に駅から歩いていく人の中にあるひとりの男性がいます。いつもだいたい同じ時間に同じ場所ですれ違います。まあ仕事だからね。そういう人もいるかな。程度でした。
ところが、ある日、夜、仕事帰りで駅からの道をテクテク歩いていると朝の男性が駅に歩いてくるではありませんか。えっ、まさか。偶然?なんの仕事をしているのかな。
今度聞いてみようかな。いやいや秘密にしておこうよ。お互いに。人生は交差点だから。