小島政二郎さんの「食いしん坊」を読んでいましたら、鶴屋さんというお菓子屋さんのことが書いてあって、「鶴屋」さんつながりで、職場近くの銀座で「吉信」さんの銘菓、「つばらつばら」を。
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万葉集で大伴旅人が詠んだ言葉から、「しみじみと物思いをしていると故郷の都のことがあれこれと心に浮かんでくる」という意味を、こちらの職人さんがその心を汲んだことで生まれたお菓子とのことです。
どら焼きかな、と思っていただくと。指に吸い付く感触。ちょっとでは離れません。もち粉の仕事。しっとりとした大人が艶めく。これだけで堪りません。中の小倉餡と出会うころには前が見えなくなっています。
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こんな気持ちを高ぶらせてくれるお菓子、久方ぶり。大宰府から京を思う名人の心。同じ日本人として少しでも感じ取ることができたらこれほどの喜びはありません。ありがとうございました。