「水滸伝」小松謙さん著を読みました。

ストーリーに挟み込まれるコラムが気軽な解説になっていて理解を深めることができました。
殺し合い好きの荒くれ漢たちが争いを繰り返す物語というイメージですが女性も活躍します。
夫より存在感がある飲食店の女将さんがでてきます。そんな背負っている感じの女性が好きです。
女将さんが明るいお店は入っても気持ちがいい。元気な女性が回している店はまた行きたくなります。
最近気になったのは、日暮里のサンドイッチ屋さん、ポポー。先頭に立って仕切ります。
張り切っているから、きっとサンドイッチも美味しいと思わせてくれます。
駅前では手打ち麺の馬賊。麺好き食いしん坊達の終わらない怒涛の来訪を丁寧に捌きます。
見ていて気持ちがいい。あやかりたくなる。こっちまで元気に。いろいろ満たされるお店。また探しに行こう。
ところで水滸伝でいちばん好きなのは魯智深です。真っ直ぐで正しいと思ったことを貫き通す。豪傑なのですが師匠の教えは守る。自然の美しさにも気を留める感性の持ち主。
そして師の教えの通り、悟りを開いて。最後が見事です。
108人の魅力はそれぞれ違う。誰かを追いかけても面白い。人間絵巻が愛され続けている理由がわかりました。