ディケンズbook

英国ヒーロー&ヒロインの原点?

英国人作家、チャールズ・ディケンスの小説。岩波文庫で5巻あります。

主人公、コパフィールドの生まれから、波乱あり。成功あり。幸せあり。数えきれない愛と憎しみを織り交ぜながら大人になっていくいろいろな涙と汗の熱い物語。

みなさん、言動がストレート。コパフィールドはそのひとつひとつをまじかで観ながら、感じながら成長して成功していく。

親友としてそばにいて一緒に物語を楽しむようなワクワク感が。長いけど、「あれっまだ続きがないの?」とマラソンが終わってもまだ走り足りないランナーのように。下りもあれば、山もある。終わって見えば夢のよう。

また英国の風俗も垣間見ることができます。お昼の食事が午後3時からだったり、お茶の時間が午後6時30分からだったり。夜はいつ食べているの?といった具合です。

著者のディケンズは小説だけでなく、この作品を出版した1850年の同じ年に家庭をテーマとした週刊誌を発刊しており、印刷技術が花開いた時代とは言え、自らメディアを立ち上げるなど意欲は旺盛です。

少年から大人へ。まわりのユニークすぎる人物に振り回されながら、常に台風の中心で耐えて自制して奮闘するデビットのサクセス&ラブストーリー、おすすめです。