ヒッチコック監督作品です。ハリウッドの前、イギリスで制作されています。1938年。
ヨーロッパのある国で悪天候のため運行ができなくなり、あるホテルに泊まることになります。ヒロインがそのホテルで知り合った品の良いご婦人とふたたび列車に乗りますが、ヒロインが居眠りしている間にご婦人がいなくなってしまう。ほかの乗客に聞いても初めから乗っていなかったと言われ、ヒロインは列車の中でご婦人を探しだしますが、そこには欧州の国を超えた多くの謎が。という映画です。
英国では1930年代に旅行が上流階級の間でブームになり、王室ご用達のエッティンガーでは山羊の革を使ったレザーグッズが人気だったと聴いたことがあります。まさにその舞台のような優雅な乗客。蝶ネクタイなどして洒落っ気たっぷりです。

【CP】 LONG WALLET WITH ZIP | WALLETS & PURSES | ETTINGER LONDON
軽くて、キズがついても目立たないのがゴートレザー(山羊革)なんです。だから旅グッズとしても人気だったのでしょう。
少し脱線してしまいました。映画へ戻します。
大陸を走る列車だから、人種もさまざま。笑顔が憎めないイタリヤ人やクリケットの話ばかりのイギリス人など文化がわかる描き方をさっれていてニンマリできます。
後半はストーリーが当時の世界の緊張を表していて興味そそられますが、続きはぜひご覧ください。スリルありますよ。1938年ですから。時代の空気が感じられる大人の優雅なサスペンスです。