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太平記の飲み会はヤバい

軍記物語の傑作です。帝の後醍醐天皇が当時の鎌倉幕府を倒すべく、日本全国の武将や僧兵までもが入り乱れての50年の戦いが記されたストーリー。どこが太平なの?という感じもしないでもありません。戦さのシーンばかりです。

角川文庫ビギナーズクラシックス 日本の古典 太平記

討幕のため、帝の臣下が武将を集めて本心を探るべく無礼講の飲み会を開きます。武士も僧侶も下着姿。そこに容姿端麗で17。18歳の肌の綺麗な娘たちがこれもまた薄絹の単衣だけ。20人がお酌です。いいのか。いいのか。帝の軍だぞ。おとがめは?誰が止めるの?誰も止めません。いやいや昔の方が過激ですねえ。

21世紀に読む日本の古典12 太平記 ポプラ社

そこに山海の珍味がどっと。食欲かはたまた別の欲か。これはしゃべるわ。本音がでるわ。

ただ、武士たちはここで念入りに討幕計画を練ったとか。

武士たちは可愛い娘の手を握ってなでなでしていたのでしょうか。ただ会合が怪しまれることがあるため「文学研究会」としたそうです。念入りに専門家を読んで中国の詩の講義もしたそうです。

約1000年以上も前のことですが男は変わりませんね。むしろ当時の方が羽目を外していたのかも。です。戦いの前のつかのまの太平だったのでしょうか。

物語は、一度亡くなった五代天皇やその臣下、楠正成が鬼になって再び登場したり、イリュージョンの世界が展開されて面白いです。みな天下の太平を希求したからこその結果といえそうです。