study映画「ぼくの叔父さんの休暇」

フランスのセンスが学べる映画「ユロ氏の休暇」

喜劇俳優ジャック・タチさんの映画です。タチさん扮するユロはクルマで海辺のバカンスへ。ホテルにはパリから避暑にきている上流階級の人々が。紳士や淑女や子供とおりなすスケッチコメディ。

海水浴、カードゲーム、食事などフランス人のバカンスの過ごし方を見ることができます。せりふもほぼなく、ひとつひとつが微笑ましいシーンの連続で飽きません。ユロ氏が次は何をするんだろうと見ていてあっという間に終わっていました。

海辺のホテルながら、みなしっかり正装していて、華やかです。ユロさんもジャケット、シャツ、それに帽子、トレードマークのパイプとこれもシックです。靴はヒールのないフラットなタイプのようで、いまのカジュアルのお手本にもできそうないでたちです。

リラックスしているけれど、コドモにならない。マネしたい大人カジュアルです。

やがて休暇も終わり、みんなも都会へ戻ります。仲良くなった人たちが住所を交換しているのがこの時代の社交なのでしょう。楽しい時間が過ごせたのはあなたのおかげです。また会いましょうと。

映画なのに、ひとつひとつのシーンがまるで一枚の静止画のようにフレームに収まっています。これは計算しつくされた構図ですね。人々のいるシアワセなシーンが切り取られて表現されています。