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「人間ぎらい」で得る明日へのヒント

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「人間ぎらい」モリエールを読みました。

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美しい未亡人に心を奪われる主人公の若い男。未亡人は訪ねてくる男性に優しく接するもんだから、堪らない。おまけに恋のライバルもでてくる。

「人間は恋をおさえる力を持っていない」。
はっきりとしてくれない女性に主人公は悲観して、人との付き合いをやめてここから出ていくと。

だが友人は、人間は陰謀ばかり。だからこの世界で生きていて、自分の哲学を練る道が見出せると。強烈なエールです。

主人公を思いとどまらせることに、助けることに挑む友人。終わりはなさそうです。人生と同じ。

料理学校経営の辻静雄さんの著作にこうあります。若いころ、フランス料理のことを研究しにアメリカへ。そこで出会った女史にアドバイスを得ます。「小説を読みなさい。そこにはいろいろな人が出てくる。あなたが学ぶべきは当然料理だけど。ずっと付き合うのは人間だ。だから小説を読みなさい」とある。

世界を巡っても出会えない人間が小説にはある。だからページをめくる。

歴史の移り行く中でさまざまな人間劇場に触れて、楽しむことが大切なのですね。

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